大飯原発のストレステストは妥当

13日、原子力安全・保安院が関西電力が行った大飯原発のストレステストは「妥当だ」とする審査結果を原子力安全委員会に提出しました。

経済産業省のWEBサイトでその審査書が公開されていたので読んでみた。

専門的なことは殆ど理解できないですが、結論としては、指摘事項はあるものの、想定より1.8倍の大きさの地震や、4倍の高さの津波に襲われても炉心を冷却できるなどとした関電さんのテスト結果を保安院も支持している。

このテストの場合、根幹となるのがこの地域を襲う地震と津波の大きさをいくらに想定するかだと思います。

関電さんは色々と調査して決めているようで、保安院もそれを支持していますが、本当にその値で大丈夫なのだろうか。

そもそも、自然災害を人間が想定すること自体不可能では、と思う。

あと、審査書には事故シナリオという言葉が何度も出てきます。テストではシビアアクシデントに至るシナリオを想定して評価しているわけですが、実際の事故はシナリオ通りに進行するはずが無い。

また、地震と津波が同時に襲った場合に関して下記としていて、どのような状況になるかは推測できないとしている。

重畳の想定については、地震と津波の大きさの相関性を定量的に示すには現段階でデータや知見等が十分ではなく相関性を適切に考慮することが困難であるため、耐震裕度と許容津波高さのパラメータは相互に独立のものとして扱い、両パラメータの全ての組み合わせを考慮するとしている。また、本方法による評価は、地震と津波に対しあらゆる大きさの組合せを考慮しており、相関性を考慮した場合に比べて安全側の評価となるとしている。

テストとしては妥当かもしれないですが、所詮は想定に基づいたシミュレーションであって、この結果だからといってこの原発が安全と言うわけではない。

数日前から、福島第1原発2号機の温度計が故障しているか否かで騒いでいます。センサーの故障でさえまともに発見・判断が出来ないようなシステムや技術力ではやはり不安です。

何せ原発はひとたび事故を起こせば取り返しがつかないですから。

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