罅・街の詩 私立探偵・浅生の仕事と報酬

罅・街の詩 北方謙三

北方謙三さんの「罅・街の詩」を読みました。2001年4月に集英社文庫から発行された本です。これは私立探偵の浅生が主人公の、ハードボイルド短編集(全7話)です。

元依頼人の紹介とか口コミで浅生の元に仕事が持ち込まれる。なので受けた仕事はキッチリこなして信用を得ないと次が無い。報酬が百万を超す仕事が続く事もあれば、3週間全く仕事が無いこともある。

第一話「岩」で請けた仕事はバーテンを店から追い出して欲しいという内容で、報酬は20万円。二話「街の詩」は、家出をして、土地の買収に関する危ない仕事するグループに加わってしまった少年を連れ戻す。報酬は120万円。

三話「約束」が、一日9時間ほど街を歩き回る老人を尾行する。日当5万円。四話「アフターケア」、愛人の行動調査の依頼で、日当5万+ボーナス手当て。

五話の「名なし」は別れた夫が連れて行ってしまった子供を捜す。六話「はずみ」、行方をくらました社員を探す。報酬は30万。最後の七話「踵落とし」は揉め事の仲裁を1万円で押し売りする。

ボランティアみたいな仕事をやる。するといい仕事も舞いこんで来る、と彼は堅実な考えをもっている。ハードボイルドな世話好きでおせっかい焼きでもある。

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