言罠をネットで悪用した キリストゲーム 一田和樹

キリストゲーム

初めて読んだ一田和樹さんの作品、「キリストゲーム CIT内閣官房サイバーインテリジェンスチーム」です。

キリストゲームとは2014年10月頃から若者の間で流行りはじめたゲーム。そのルールは、誰かのためになることをしてから自殺する。これは言罠と呼ばれる洗脳に似た技法が悪用され、インターネットを経て爆発的に広がった。

諜報組織CITの刈戸千項と箱崎早希がその全容解明と根絶に乗り出す。

サイバーインテリジェンスというからネットの中だけでの戦いかと思いきや、その攻防はリアルでも展開されます。その際に、箱崎が使用する武器がユニークです。

その一つが、帯電素子をまき散らし、それに触れた人間を感電して動けなくする帯電迫撃砲。実在すれば暴徒の制圧に役立ちそうです。

あと、登録した声しか聞こえないように出来る特定話者認識装置や、登録した声の位置が投影される音視装置。機械の目を見えなくする光学煙幕も。

2012年に発行されたこの本。本書を読む際の注意事項のなかで、話は基本的にフィクションですと作者は書いていますが、内容は現実味があるように感じながら読みました。

キリストゲームのような事は現実には起こらない、とは言えないような気がする。

最近、飲食店などで不適切な写真を撮影して、ツイッターやフェイスブックに投稿する事案が相次いでいる。これももしかしたら誰かから指示されているのではと思ってしまう。

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